テクノロジカルワールド

kaijinsha2005-06-19


“鏡の中に映るワタシ”人類に鏡文化が誕生してからというもの、人々は老いも若きもこの“鏡の中に映るワタシ”との戦いに毎朝MPを消費しているわけである、とりわけ女子に至ってはいつもと変わらぬ朝、ふと覗いた鏡の中で自分と同じ名前のモンスターと遭遇してはホイミやスカラの呪文をかけていつもの自分を取り戻す日常、メーキャップ&メンタルケアを施すわけである、そこにある万国共通の終わることないライバルとの死闘、負けられない戦いがそこにはあるわけである。(まぁ、渋谷などには使う魔法の種類を間違えてギガデインパルプンテを施した人間から足を洗ったような輩がいるが)しかしながら、問題になるのは年々そのライバルが力を付けて行くという悲しい現実であろう、小学生の頃はホイミで済んでいた戦いも、年々高度な呪文を要求するようになって行き、しまいには己の技量が白旗を上げ“私なりの美しいワタシ”への戦いから第一線を退くことになるわけである、耳を澄ませば♪いぃーまぁーこぉーそぉー わぁーかぁーれぇーめぇーーー
いぃーざぁー さぁーらぁーぁばぁー♪ そんな何処からともなく聞こえる卒業ソングが、消えなくなったシワにレクイエムとなって染みこんでくる、「あの頃の自分よサヨウナラ・・」誰にだって訪れる栄枯盛衰の物語、しかし それこそが文明社会に生きる人類の倫理であり、諸行無常という名の事実なのだ。 勝手なことを言えば 僕はそんな失われていく美貌をなんとか取り繕う行為が好きで、誰の目にも素顔を晒さない為のファイティングスピリットや良し!と思っていたのだが、しかし!!最近ではどうやら時代がまたとんでもない飛躍を見せているらしい、合い言葉は、ファッションとしての美容整形、お手軽になってきた美容整形が氾濫し始めているようである、お隣韓国に至っては大学生で50パーセントを超える女子が顔面を科学の力でイジッテルらしい、なんとも実に半数の子ナチュラルではないのである。そんだけ多いと気になっちゃうから韓国女性には出会ったらまずナチュラルか否かをまず自己申告してほしいものであ
る。しかしながら一生解けない奇跡の魔法美容整形、この魔法にかかれば、強力になって行く一方のはずだった己の顔面モンスターが ある日いきなりシミもなければシワもない振り出しに戻り、尚且つ以前より基礎工事がしっかりしているといった一石二鳥っぷりが実現可能なのである。 別に整形の是非を問う訳では無いが、このテクノロジーの進歩に恐怖を感じてしまうのは僕だけではないだろう、このままいったら街にはその時分のスターと全く同じ顔が溢れ、化粧も皮膚に埋め込んだチップみたいなもんが記憶していて目覚めただけでインプット通りの化粧が出来てるといった時代が来てしまう、朝起きて鏡の中に化けもんを見つける人間臭さも 悪くない気がする。