連載第1弾終了

三福ジャガーによるコラム「連載生活」が終了しました。 次回担当者は未定です。 お待ち下さい。

愛の戦士

未確認生物。 やれツチノコだの雪男だのMジャクソンだのと、時折紙面を賑わせては波のように引いていき、一定の時を経ては新たな未確認の刺客が紙面を賑わせるといった、人間の好奇心が生み出したる一大ジャンル、ビッグビジネスチャンス、それが未確認生物…

殺害の記憶

この世に生を受けて一番最初に何を殺生したか、 この答えを正確に持つ人間は、はっきりいって嘘つきである。 何となく記憶を辿れば蟻を巣ごと水攻めで大量虐殺した記憶が一番古い気がするが、記憶以前の幼児期に必ずや偶然なんか殺してるはずである。 己が産…

ヒデタンとヒデチャンその参

観衆を目の前に、コンクリートへ向けてのスローインを繰り替えされる僕の体。特攻隊もビックリの勇敢な飛行体験である。ヒデチャンも子供心にあの体重差では四点ポジションからのひざ蹴りどころか、打撃は全てNGだと感じてくれていたのだろうか、ともかく彼…

ひでちゃん&ひでたん、その弐

大概の人は、毛ほどの傷すら許すことの出来ない自分のカテゴリー つまりは“人それぞれの逆鱗”を持っている。温和な人間も、そこをくさした途端に、それだけは許さん!、と、怒りを顕にするのである。 僕は人より偏った場所に逆鱗があったようで、色んなとこ…

ひでちゃん&ひでたん、その弌

小学五年生の頃。殺傷能力が低い拳で涙ながらにシバキ合い、鼻水飛び散らせてグズリ合い、結果、お互いを認め合い、友情を育んでいた、フィジカルコミニケーションの全盛期。 僕はその当時、143cm34kgと、ふ菓子で構成されたような恵まれない体格であり…

ケンちゃん

がっしりした体躯に爽やかな笑顔、ルービックキューブを音速で揃える息子と、電気機器への熱い情熱。 昔ながらの町の電気屋ケンちゃんは、その温厚な人柄と確かな技術で、信頼のおける電気屋として町中の知るところとなっていた。 20世紀も終わりが見えて…

生きがい

“生きるということとは?”いきなり一介の鹿児島人にはデカすぎるテーマである、難しく考えてたら宗教ができてしまうこともある万年規模の難題、難しすぎてもう二年も色を揃えられないルービックキューブがよく見たら七色ある、みたいなもんである。つまり確…

僕と屍とヘルメット

「ヘル中スタイル」 田舎では、ヘルメットにチャリンコという、安全の上に安全を重ねたダサい格好の通学スタイルが蔓延している。 僕もご多分に漏れず、中学時代はヘル中スタイルの達人として、毎日を過ごしていた。 僕の町では何故か町からチャリンコが支給…

とうちゃんの背中

七月二日深夜、いつもと違うのは、僕のベット上でアパートの静寂を必死に打ち破ろうとしているうちのとうちゃんの姿があることであった、「うっ、うるさすぎる!」This is a世紀末級のイビキ、己がそこにいることをアピールする最上級の行為である、実家にい…

あの日の宝物

みなさんこんにちは、ワタシは生きてきた分だけ増え続けていく思い出、そんな絶え間なく積み上げられていく思い出を愛して止まない男、通称思い出至上主義者こと三福ジャガーです。 世の中は思い出で溢れています、朝目覚めた時、たまに自分の体が心配になる…

テクノロジカルワールド

“鏡の中に映るワタシ”人類に鏡文化が誕生してからというもの、人々は老いも若きもこの“鏡の中に映るワタシ”との戦いに毎朝MPを消費しているわけである、とりわけ女子に至ってはいつもと変わらぬ朝、ふと覗いた鏡の中で自分と同じ名前のモンスターと遭遇して…

堂々とする奇跡

声も出ない程の恐怖を覚えるホラー、僕等の間で都市伝説として確立していることの一つに“自分を見失ったファッション”というものがある、服を着ているというより服に着られているといった主従関係が逆転してしまっている人達、無駄金を使うことを金をドブに…

その気にさせる職業

芝生の上での語り尽くせぬ青春の日々、時には傷つき、時には喜び、肩を叩きあったあの日♪そんな長淵的青春時代、僕等の体は絶えず青春まみれだった。ふと目を閉じれば、瞼の裏には青春時代のセルフジグソーパズル、これを制作するならば、要素は数多くあれど…

稽古に追われ

小三の頃、赤の他人の家の裏で友人と二人で育てようと試みたが一日で挫折した愛犬りりー(雑種)です。そんな少年の淡く優しい思い出を共にした友人も観に来る今回の芝居、その情熱で連載のバイオリズムが狂ってますがちゃんと芝居後ペースを合わせるのであ…

春色の田舎人

僕等の股間がまだ“ちんちん”という愛称で親しまれ、親族にすら可愛がられていたあの頃、野球帽でクールに決めた僕達は、山に分け入ってはカブト虫を捜し回り、池に飛び込んではアメリカザリガニを追い掛け回していた、つまりは甲殻類のハンティングに情熱を…

少年は見知らぬ世界に旅に出る

少年は誰よりも強くなろうと心に決めて、まだ乳離れもままならぬ時期から空手を始めたのだが、初めての試合でのリンチじみた無残な敗北を機に空手を諦めた過去を持つ。“ここじゃない” そんな想いを胸に人生を歩いていると、遊具がコンプリートされた公園が見…

夕焼けとベンツ

「この景色は俺のものだ」 呼吸するついでに呟いた唇は、真冬丸出しの北風に長時間晒されたこともあり大根がおろせる程乾いていた。 “・・今キスしたら俺の唇相手に刺さるなぁ・・” 遠くアラスカからやって来た極寒の北風が心の隙間にしみていく・・・・真冬…

ヒーロー

歴史上最もギリシャの空が澄み渡っていたと言われていた日、あろうことか、ヘラクレイトスは自暴自棄を必死に抑えつつパチスロに興じていた。 一枚、二枚と飲み込まれていく最近で言うところの「野口英世」の群れ。眠れぬ夜に羊を数えるがごとく次々と消えて…

まえがき

男は全力で走った・・距離や己の能力を完全に無視して、ただ自分出せる最高のスピードで風を切り裂いた・・・。 この男に愛犬の危篤を知らせる一報が入ったのは今から約二時間前。 男にとって妻より長い時間連れ添ってきた愛犬の死を看取ることは、もはや神…

連載生活始まる

あなたは人生が始まった瞬間を覚えてるでしょうか?、僕は・・昼ドラ見ながら。三福ジャガーです、ここに、三福ジャガーが連載を始めることを宣言します。 2005年2月1日